経営状態と職場環境の関係

職場環境の悪さから転職を考えたとき、介護職として働く先を決定する上で、介護事業者の経営状態は把握しておきたいポイントです。

しかし、介護事業者の経営には濃淡があり、一概に比較することはできません。

介護保険にはさまざまなサービスがあり、サービスによって人員配置や必要資格者、設備、収益性などが異なります。

また、営利法人か非営利法人かといった運営・経営方針次第でも、介護職に支払われる給与の分配などの水準が異なります。

介護事業は国が定めた制度の中で行う事業のため、大きな儲けはでないものの安定した事業です。

その中でも、利益をしっかりと出している介護事業者は存在し、当然のことながら法人の経営状態によって支払われる賃金も異なります。

売上を拡大しようと思えば、利用者を増やしつつ、経費を節減することが必要です。

ただし、介護サービスごとに職員の人員配置は定められています。

そのため、利用者が増えればその分職員数も増やしていかなければなりません。

経営が安定している法人は、介護職の定着を高めるために、仕事がしやすい職場環境の整備に力を入れています。

そして、定員が決まっているサービスでは、利用者定員を維持し続け、常に経費の節減を考えているというのが実情です。

そうしたことが、結果的に安定した事業存続につながっています。

制度の中でいかに経営者の知恵が絞りだされているかというのが、一つのポイントです。

職場環境の良い転職先を探す際には、現在の経営状況だけでなく、安定した事業存続が可能な経営を行っているのかも見極めることが重要です。